蟲が生きる

生きることは戦うことでしょう?

お気に入りの全年齢向け音声作品

 職場の同僚に趣味を尋ねられたとき、澄ました顔で「DLsiteでの同人音声収集ですかね……」なんて言えば、ちょいとばかし””粋なオタク””に見られて、一目置かれること間違いなしだ。

 同人音声の大多数はエッチなオナニー・サポーティング音声であり、その中にももちろん個性的かつ変態的な価値ある作品が多く存在する。しかし今回紹介するのは全年齢向け作品で、実は僕はこういうエロ無し音声がけっこう好きなのである。

 僕が好きなのはストーリー要素の強い作品だ。

 作品の系統は大きく分けて二つ、「聴者自らが作品に没入する」タイプと、「聴者が主人公キャラクターに自己投影する」タイプがあるように思う。僕はどちらも好きだ。後者の方がボイスドラマ的であるが、この場合は、””主人公のモノローグが多くて自己投影しやすい””ことが個人的には重要である。

 なお、僕は別段音声作品に関して明るいわけではないので、まだまだ知らない作品が無限にある。面白くて没入できるストーリー要素の強い作品をご存知の読者がいらっしゃれば、ぜひ教えて頂きたい。

 

1 PERFECT BLUE

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 この作品は「聴者が主人公キャラクターに自己投影する」タイプだ。SF学園もの(?)で、ストーリー自体けっこう面白い。注意点としては男の声があること。男の声を聴きたくない人には不向きだろう。

 

2 ぐっすり眠れる耳かきボイス△(デルタ)

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 この作品はタイトルに「耳かきボイス」とあるが、それ以上に、二人の女の子が織り成すファンタジックなストーリーに魅力がある。森の魔女・リカちゃんの視点で作品世界に没入できる。面白くて癒される。

 

3 星の少女と絵本のお話

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 これは「聴者自らが作品に没入する」タイプだ。ストーリー自体は大して面白くないが、作りがとても丁寧で、本当に少女と二人きりで夜を過ごしているような気分になれる。

 

4 桜守

ameblo.jp

 この作品は無料公開されている。タダで聴けるので、興味ある読者はリンク先でDLして欲しい。これも「聴者自らが作品に没入する」タイプ。大きな桜の木と、そこで出会った少女との物語。注意点としては、催眠要素があること。車の運転中などは聴かないように。

 

5 読み聞かせてもらう古事記シリーズ

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 この作品は所謂「読み聞かせ」音声なのだが、近所に住む神社の女の子が古事記をわかり易く噛み砕いて読み聞かせしてくれる…という進行になっている。古事記の知識が身につくので、ふつうに勉強になる。

 

 (6) 11月のハロウィン

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 申し訳ないが、この作品は2019年3月現在入手不可能なようである。以前はDLsiteで購入できたのだが・・・orz しかしこの作品はとても丁寧に作られていて、key作品を彷彿とさせる””泣きゲー感””を漂わせている良作なのだ。今後もし販売が再開された時には、ぜひお薦めしたい。

ピアノレッスンに行ってきました

 某✖ア✖ミュージックという音楽スクールにピアノを習いに行きました。

 

 ピアノは昔習っていたのですが、辞めてしまいました。しかし最近改めて楽しさに気づき、もっと上手くなりたいなと思って、スクールに通ってみることにしました。

 目下のところ、演奏したいのはW.A.モーツァルトピアノ曲です。

 クラシックなんて古臭いと思われがちですが、モーツァルトの曲は演奏していて凄く楽しいのです。

 これには一応の理由があります。

 ちょうどモーツァルトの時代までは、音楽というものは、やんごとなき身分の貴族連中だけの娯楽だったのです。貴族は暇を持て余しているので、自分自身で趣味でピアノ(当時はチェンバロやクラヴィーア)やら何やらを演奏していたわけです。演奏は、練習さえすればバカでもできます。しかし演奏するための曲を作曲するのは音楽センスが必要なわけで、自作というのは難しい。そこで貴族たちはモーツァルトのような音楽家に依頼して””演奏するための曲””を作って貰ったわけです。ですから、作られる曲というのは演奏していて楽しい曲になりがちだったです。

 しかしその後の時代は絶対王政が崩れ、音楽が大衆の娯楽になっていきましたから、コンサートを催して大衆に””聴かせるための曲””が多く作られるようになります。もちろん演奏する事と聴く事とは背反ではないので、ロマン派やPOP音楽の演奏だって楽しいですし、古典派以前の音楽にも聴く喜びは大いにありますが……。

ピアノソナタやそれに類するものに限ります。オペラ・宗教曲・交響曲etc…は当てはまらないでしょう

 閑話休題

 まあそんなわけで初めてのレッスンに行きました。

 最初に先生に教わったのはとにかく”””脱力””でした。ピアノ演奏は脱力が大事だというのは、僕もよく解っていたつもりでしたが、全然できていませんでした(笑)

 力を入れるのは指の第一関節だけ。肩から指の先まで何十cmもあるけれど、力を入れるのは第一関節だけ。肩・肘・手首はふにゃふにゃにする。この意識を強く持つだけで指の動かしやすさが全然変わりました。先生に姿勢や意識の向け方を指導してもらってようやくコツらしきものが掴めたような気がします。この感覚を掴むのは、独学でやっているとなかなか難しいですね。レッスンに行った甲斐がありました。

 ピアノ上手い人は指の第二関節を伸ばしたまま第一関節だけ曲げられるみたいですね!(驚き)

 あとは実際に僕の演奏を聴いてもらって、色々と音楽的な指摘を頂きました。

 リズムとか、抑揚とか……、言われてみれば簡単なことで、どこかのウェブサイトに書いてあるようなことかもしれませんが、それを確かな演奏技術のある生身の先生に直接指摘してもらうというのは、やはりとても有難いことですね。勉強になりました。

 ちなみに僕の通っている✖ア✖ミュージックは結構料金もお高いですし、ピアノも電子ピアノ(勿論かなり高級なものですが)なので、ピアノ専門で習いたければ、他の系列の音楽スクールも選択肢に入れたほうが良いと思います。僕は仕事柄、曜日固定で通えないので、柔軟なスケジュール対応をしてくれる✖ア✖ミュージックを必然的に選ぶこととなりました。

 最後に、僕の演奏動画です。K545は素晴らしい曲です!

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好きな放課後ティータイム曲

 今年の春でアニメ<けいおん!>から10年経つらしいね。

 当時はオタクアニメの代名詞的存在だったけいおん!も一昔前の作品となってしまったが、10年の歳月が ””けいおん!が単なる一過性のブームではなく、歴史に残る名作アニメーションであった”” ことを証明したとも言える。

 はい、というわけでね、今日は僕の好きな放課後ティータイム's チューンを書き連ねていこうと思います。つっても良い曲が多すぎてキリがないので、「僕が好き」+「HTTらしさに溢れている」という2つの観点で4つだけ選曲した。

 誤解なきよう言っておくが挙げてない曲もいい曲だと思ってるよ。『天使にふれたよ!』なんてカラオケで歌ってたら涙ぐんじゃうよ。

 

1.『いちごパフェが止まらない』

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 もはや今となってはHTTtuneの中で一番好きかもしれない。その親しみやすさは抜群で、間違いなく””最も放課後ティータイムらしい楽曲””のうちの一つだ。

 小気味良いAメロから柔らかく揺れるようなBメロを経てサビに継なぐ進行がまさに王道といった感じで良い。歌詞はいちごパフェのことを淡々と描写していてHTTらしさ全開だが、サビの「がんばった自分にご褒美をあげてまたがんばろう」というフレーズは、なんだか人生の真理のような気がして、とても慰められる。カラオケで歌うと凄く気持ち良い曲。い ち ご パ・フェが・と・ま・らない!

 

2.『ごはんはおかず』

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 これもしかして放課後ティータイム最高傑作なんじゃないの?(名推理)

 アニメで最初に聴いたときは歌詞が凄すぎて「は?www」となったが、これは間違いなく名曲。まさに音楽。「音を楽しむ」と書いて音楽だね。一見アホみたいな歌詞だが、サビ前の「炭水化物」や「白い」を二連続で言う箇所は、短いフレーズを微変化させて繰り返すサウンドと一体となって連動していて、Lyric for sound, sound for lyric といった状態で、至って技巧的だ。サウンドがめっちゃかっこいいよね。

 

3.『ふわふわ時間

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 あまりにも有名な曲ではあるが、これは外せない。大好きな曲だ。

 中・後期のHTTはサウンドのお洒落感が増していくが、それに比べるとこの『ふわふわ時間』はシンプルで真っ直ぐな感じ。まさに初期曲の雰囲気がある。ラスサビ前のトーンダウン→ラップの進行も丁寧で良い。そして最初の一歩を踏み出す勇気が持てずに思い悩む、恋する女の子の気持ちを歌った歌詞が素晴らしいよね。

 

4.『キラキラDays』

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 色々悩んだ末、最後はこの曲を挙げる。

 電子音を多用したり、サビで大胆にコーラスを入れたり、挑戦的で明るく軽快な曲だ。しかし歌詞がなんとも切なくて、軽音部で過ごした青春の時間を思わずにはいられない。でもただ切なくて寂しいだけじゃなくて、やっぱり根底には放課後ティータイムらしい明るさや前向きさがきちんとある素晴らしい歌だ。サウンドも分厚くて満足感があり、HTTの集大成といった感じだ。

 

・おわりに…

 結局有名な曲ばかり挙げてしまったが、良い曲なので仕方ないかなと思う。

 <けいおん!>及び<けいおん!!>が描いた時間は僅か3年間だ。3年という時間はやはり短い。2009年、僕は唯達と同じ高校一年生だった。当時の僕にとって3年間は人生の五分の一の長さがあった。2019年の今、3年という時間は僕の人生の八分の一未満となった。僕が十年間生き続けられて良かったことは、時間の過ぎ行く速さを知れたことかもしれない。時間はあまりにも速く過ぎ行く。だからこそ、尊く、喜ばしく、寂しく、物哀しく思う感情が湧き上がり、僕たちの精神を豊かにしてくれるのだ。

 Thanks for a great animation: "K-ON!" !!