蟲が生きる

生きることは戦うことでしょう?

天使の3P!第4話「この世はすべてロックンロール」を見ずしてROCKを語るな

 アニメーションとROCKはけしてコンテンツどうしの親和性が高いとは言えないが、だからこそなのか、ときに巨大な爆発を引き起こす…。「天使の3P!」第4話で、僕はその爆発を見たね。鳥肌が立った。天使の3P!第4話の全体が僕の感じるROCKそのものだった。まずはじめに、貫井響君、僕を殴ってくれ。僕は君にひどく失礼なことをしてしまった。第3話までの僕は、君の人間性のすべてをどこか上の方から見下ろすように批評して、ときに哀れみの、ときに妬みの感情を横暴に君にぶつけていたと思う。ほんと、恥ずかしい。ほんとに真面目な話、僕は貫井響くんから、鳥海桜花ちゃんから、五島潤ちゃんから、紅葉谷希美ちゃんから、金城そらちゃんから、貫井くるみちゃんから、佐渡正義さんから、尊敬の念と共にたくさんのことを学ばなければならない。それを知った。なんかもう文章がまとまらないから、とりあえず第4話順を追って書いていく。

 まずアバン、教会での響と桜花の会話、第4話における起承転結の起だね。ちょっと思ったのが桜花ちゃんが3人組の”可能性の未来”を語るところ、それ、桜花ちゃん自身にも言えることなんだよな。「私はまあこれでいいと思ってる」と言ってたけど、でも僕は桜花ちゃん自身の未来も可能性に満ち溢れてるってことを、彼女に伝えてあげたいね。深く考え出すとどんどん僕自身と桜花ちゃんが重なってくるんだよ。僕、桜花ちゃんなんだよ。幼稚園のときからずっと、誰も本気で愛することなく、誰からも本気で愛されることなく、のらりくらりとやり過ごしてきた。いくつもの可能性の未来を踏み潰して成長してきたって感覚が強い。だからこそ桜花ちゃんも僕も、一緒に未来を向いて生きていきたいなって思う。「今週のお前が言うな大賞って感じじゃん?」って台詞、秀逸。響と一緒にドキっとしちゃったよね。ぼくは、人を勇気づけてあげるにはまず自分が勇気を出さないといけないって当たり前のことを忘れてたんだよ。またアニメに教えを受けてしまったよ。

 OPの羽ばたきのバースデイ、いい曲だよね。テンプレかもだけど、最後のほうのお花畑で希美ちゃんと潤ちゃんが一瞬背中合わせて演奏するとこ、ええよなあ。黒髪ロングの女の子が出てきてるけど本編ではまだ登場してないよね?楽しみ。

 で、響も桜花の言葉に自分を見つめ直して、学校に行くわけだけど、朝の玄関の靴のくるみちゃんのメッセージカード。ぁぁ、好き…ってなっちゃった。

「踏み出さないと繋がれない。たどり着きたい目標があるならまずは自分から近づかないと何も始まらない。そのことを潤に、希美に、そらに、伝えたい。けど、今の僕にはその資格がない。だから僕は今からその資格を手に入れに行く」

 はい、3、2、1、ロックンロール。マ~~~~~ジでROCK。みんな、学校にギター持って朝のHRに乗り込んで「1曲歌わせてください」って言えるか?ぼくは…できないよ。これがROCKだよ。社会に噛み付くのも自分を嘆くのも英雄を嘲るのもROCKじゃねえんだよな。すぐそばにいる大切な人のために勇気を出して行動する…「これが本当のROCKだ」よ!かっけえええ!それに応える桜花ちゃんもほんまに尊い。てか、マジで天使の3P!見て前向きな気持ちになった不登校の少年少女が現実に多くいると思うよ。真面目にそれぐらい尊いアニメだと思うよ。やっぱり良いアニメって単純なんだよ。本当に伝わってくるものってすげえ単純なこと。可愛い女の子達のために勇気を出す、ただそれだけ。それだけを全身全霊込めて作り手が伝えてくれるから、心に““響く””んだよな…。ところで、響と桜花の手が触れてア…ってなるシーンとか、このアニメなんか妙にリアリティがあるよな。萌え萌えライトノベル原作の萌え萌え深夜アニメとは思えない初な感じが要所要所で散見されて、めっちゃ「あ!あ!あ!ぁぁああ好き!」ってなってしまう。今度とりあえず原作ちょっと読んでみるわ。あと僕もくるみちゃんと一緒にお風呂に入りたいにゃあ。(絶対ジーッとおまんこ見ちゃうw)それから学校の屋上での会話、テンプレだけどイイよな。桜花ちゃんの「私も好きだよ、あの歌。ずっと前から」って言葉も印象に残ってる。良いアニメは印象に残る台詞も多いね。

 そして念願のライブ、とにかく細部までしっかり描かれてて文句のつけようがないわ。大勢の人たちが集まって空気中に満ちてゆく期待感、3人の緊張、潤ちゃんの息遣いと深呼吸、演奏のはじまりとともにロックンローラーの顔つきになる3人の天使たち。作画もよく動いてたし楽器演奏の臨場感もがっつりあってほんま良かった。それに歌詞がめっちゃいいわ。

「永遠は無いよってさ説かれるよりも何億倍の寂しさに泣いてやっと見つかるものだらけだからとにかくやれるだけ歩いてみればいいさ出会うその度に喪失を予感してもとにかく生きてみて感情を色づけて世界はこんなに素敵だよって吠えてみたい」

演奏始まって鳥肌立って、この歌詞聴いてちょっとジワっと泣いてしまった。歌詞が最高にROCKだ・・・。歌詞の前半の方ちょっとよく聞き取れないから、CD買って聴く。あと、これは毎回だけど、最後のそらちゃんが神様になって○×やるのめっちゃ好き。

 とにかくひとつ言えることは、「天使の3P!」は僕の中では「けいおん!」以来の近年まれに見る本物のROCK'N & ROLL・ANIMATIONだってこと。あ~どうしよ、BD買おうかな。