蟲が生きる

生きることは戦うことでしょう?

一人暮らしのコツ

 僕が一人暮らしをするようになって、この春でちょうど7年が経過した。

 そこでこの記事では僭越ながら、僕が独自に得た一人暮らしのノウハウを伝授したいと思う。

 ※但し、友人や恋人が存在し、彼らを自宅に招く可能性を持っている人間の生活は一切考慮していません。孤独人間の方だけが参考にしてください。

 

 一人暮らしのコツ、それはずばり、

 「人間らしさへの執着を捨てて、不潔・不衛生な環境に慣れ、自然的な生活をすること」だ。

 読者のあなたは、「人間は毎日入浴すべきだ」と思い込んでいないだろうか?

 あるいは「調理器具や食器は、使用したら必ず洗う」ものだと決めつけていないか?

 「床に食べカスをこぼしたら拾う」ことを惰性的習慣にしていないだろうか?

 以上の例のような、人間らしい生活への執着によって生み出される強迫観念が、せっかくの自由な一人暮らしの貴重な時間を奪ってしまうのだ。

 

 空を自由に飛び回る鳥が、毎日入浴するだろうか? 食べカスを拾うだろうか?

 鳥も獣も人も同じなのだ。自然的な態度を持って欲しい。

 ・入浴は毎日する必要はない。

 ・鍋等の直火にかける調理器具は熱で殺菌されるので、基本的に洗う必要が無い。食器は使わず、鍋から直に食べる。

 ・食べカスをこぼしたら、すぐ拾うのではなく、拾う必要に迫られた時に拾う。

 どれも一人暮らしマスターの僕にとっては当然の習慣だ。その他の例としては、洗濯も気が向いた時にすれば良いのだ。数日間連続で同じ下着を身につけても、健康に全く影響はない。

 

 ただし、「最低限の衛生には気を遣う」ことも大切だ。

 以下に箇条書きすることは、最低限の衛生管理として重要なことばかりだ。

  1. 歯を毎日(せめて2日に1回は)磨く
  2. 夏は一日中24時間クーラーを利かす
  3. 排泄物はトイレで排泄する
  4. 生魚を使って自炊しない(絶対に虫が沸く)
  5. ブラックキャップを部屋中に設置する(ゴキブリ駆除)
  6. 浴室の換気扇は常時回しっぱなしにする(カビ抑止)

 ここまで読んでくれた読者は、僕を怠惰な人間だと思うだろうか? 確かにそういう側面があるのは否定しないが、怠惰なだけではないと自負している。

 それというのも、僕の自室はフローリングの床が見える程度には片付いているのだ。なぜなら、床が見えないほど物を散らかすと、お気に入りの漫画やCDの歌詞カードやらを紛失したり、あるいは足で踏みつけて損傷させてしまうからだ。それは僕にとって悲しいことなので、足の踏み場が無くなるほど部屋を散らかすことはない。

 要は、自分自身の心と真摯に向き合い、真実の欲求を大事にし、くだらない虚栄心を捨てることが一人暮らしのコツなのである。