蟲が生きる

生きることは戦うことでしょう?

僕の魂が求めた今期アニメ -Z/X Code reunion-

 拝啓、秋アニメも終盤に差し掛かって参りました今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

 僕はなんだか、どんどん人が怖くなってしまって、自分に自信がなくなってきてしまいました。

 そんなわけで、一人孤独にぼちぼち今期アニメを見ていましたが、そうすると、ある一つのアニメが驚くほど温かく僕の心に染み渡って、傷を癒してくれました。

 それが「Z/X Code reunion」でした。

 最初は、所詮B級アニメだと馬鹿にしていたことを、ここに懺悔します。

 メインキャストに勢いのあるナウい声優さんが揃っていたのが、視聴のきっかけでした。

 トレーディングカードゲームが原案のコンテンツということもあり、やはり最初は、細部の作り込みがやや雑なように感じました。

 けれど、回を追うごとに、次第に、ゆっくりと──けして急激にではなく──この温かい世界観に引き込まれました。

 「Z/X Code reunion」の物語は一切の奇を衒わず、主人公あづみと、そのパートナーゼクス・リゲル、そしてチームメイトの衣奈、纏、シュリ、由仁たちの成長と絆の深まりを描いています。その丁寧さは、驚嘆に値しました。その証拠に、9話まで視聴した今に至っても、まだあづみとリゲルの絆は未成熟で、さらなる成長が見込まれます。また、天ノ川衣奈ちゃんは皆に何かを隠しているようで、彼女が真に心を開いてチームの絆で結ばれることを、願わずにはいられません。それぐらいゆっくりと時間をかけて、温かいマフラーを手編みするかのように、彼女たちの成長と絆の深まりを描いているのです。

 それに加えて、イラ先生という温かく愛らしい大人のキャラクターが、ストーリーに安心感を与えてくれますし、また、生徒会やAチームやDチームとの交流が、このストーリーを閉鎖的なものでなくさせ、広い舞台に心地良いそよ風を吹かせています。

 特に、先ほど見た第9話は格別でした。

 新支部に移動する生徒会チームのために、あづみ達がお別れ会を企画するという、それだけのストーリーが丸々一話分繰り広げられるのです。心が温まり過ぎて温泉卵になっちゃいました。

 大袈裟な表現ですが、僕の魂がこのアニメを求めたと、思わずにはいられません。

 アニメは偉大です。

 アニメは人の心を明るく朗らかにしてくれます。

 アニメは天使のように優しく微笑みかけます。

 アニメはいつも、最も弱い人に向けて、最も苦しんでいる人に向けて、手を差し伸べます。

 僕はそれを感じました。

 もし今、これをお読みくださる貴方が鬱屈とした気分に苛まれ、手持ち無沙汰に生の息苦しさを感じているなら、試しに「Z/X Code reunion」を鑑賞されることをお勧めします。

 敬具

 

追伸

ぼくは……、鬼神野シュリちゃん!!!